分岐
分岐し分岐して、それがおしまいにはクレオパトラになったり、うちの三毛ねこになったりする (空想日録、寺田寅彦)
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即、魂に枝が出来る。勝手に分岐するのである。 (花の話、折口信夫)
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死か生かの分岐点まで押しつめ突きつめて行くよりほかに仕方がない悲しさなのだ。 (悲願に就て――「文芸」の作品批評に関聯して――、坂口安吾)
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種々の宗派を分岐し、あまりにも方便化され、単純化された結果、遂に今日の如き堕落、行詰まり時代を招致したように……等々々……。 (探偵小説の真使命、夢野久作)
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僕は、哲学と芸術の分岐点に衝突して自由を欠いた頭を持てあました。 (吊籠と月光と、牧野信一)
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分岐点には道標が立つてゐたので、迷ひもせずに (小川芋銭、山村暮鳥)
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決然と分岐する舗装道路や高層ビルの一連 (火の唇、原民喜)
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別離の分岐点に立たねばならなくなるのが普通 (人生における離合について、倉田百三)