ビニール袋の

標準的に、支払いを済ませてから、商品をビニール袋につめる。

重いものから順番に入れていく。

買いすぎない量で。

持ったときの適度な重みになれば適量というところ。


    ●


そんないらないと。

見つけ出したけれども、そんないらないと。

魅せられるのは、一種の魔法みたいなんで、誤魔化しまやかしやもしれん。

だまされるのはたまにでいいもので。

「その程度」を持っていたほうがいい。


    ●


右手から左手へ。

左手から右手へ持ち変えるリズム。

前後へと振るリズム。

人の動き、レジまわり、並んでいるものたち。

引きずられる物欲。

断ち切るスイング、リズム。

ぶらんヴらん。


    ●


奇跡的な日常を忘れない。

当たり前の奇跡に慣れてしまわない。

目の前にある断片は、その先の集積。

歩くことで、闇が晴れていく。

切っ先にあるビニール袋の端から闇が開く。

そこに、50cm以上1m未満の歩幅で。


    ●


決して、感情を見捨てるのではない。

そこにあるのは静寂と朝。

しらじらとしてきた。

お茶漬けのり。

雲。

涙。